ファイナンシャルプランナーの東京FP:FPセンス・FPマインド第100回

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第100回「会社法第155条(自己株取得を認めるケース)と、相続人から自己株取得する二つの方法〜合意による取得(第156条、第162条)と定款の定めによる強制取得(第174条)〜」
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会社法は、会社自身による自己株式の取得は原則として自由としています。具体的には第155条に定める場合を自己株式が取得できるケースとして1号から13号まで限定列挙していますが、その第3号に、第156条(株主との合意により自己株式を有償取得する場合の定め)の定めをしており、株主総会の決議があった場合を自己株取得できる1つのケースとして規定していますので、結果として、あらかじめ株主総会により一定の事項を決めさえすれば自己株式の取得が自由に認められます。

(1)自己株式の取得が認められるケース(第155条)とその内容等

次に第155条に列挙している自己株取得が認められるケースとその内容及び取得の手続を規定している条文、並びに財源規制の根拠条文を一覧にした表(出典:『別冊商事法務No.295 立案担当者による新・会社法の解説』35頁)を紹介します。

[表]取得手続・財源規制の条文(『別冊商事法務No.295 立案担当者による新・会社法の解説』35頁)
155条に掲げられている場合 内容 取得の手続を規定している条文 財源規制の根拠条文
1 107条2項3号イの事由が生じた場合 取得条項付株式の取得 168条〜170条 170条5項
2 138条1号ハまたは2号ハの請求があった場合 譲渡制限株式の譲渡を承認しない場合の買取り 140条・141条・144条 461条1項1号
3 156条1項の決議があった場合 株主との合意による取得 156条〜166条 461条1項2号・3号
4 166条1項の規定による請求があった場合 取得請求権付株式の取得 166条・167条 166条1項ただし書
5 171条1項の決議があった場合 全部取得条項付種類株式の取得 171条〜173条 461条1項4号
6 176条1項の規定による請求をした場合 相続人等に対する売渡しの請求をした場合 174条〜177条 461条1項5号
7 192条1項の規定による請求があった場合 単元未満株式の買取り 192条・193条 なし
8 197条3項各号に掲げる事項を定めた場合 所在が不明となっている株主の株式の買取り 197条3項・4項 461条1項6号
9 234条4項各号に掲げる事項を定めた場合 端数が生ずる場合の株式の買取り 234条・235条 461条1項7号
10 他の会社(外国会社を含む)の事業の全部を譲り受ける場合において当該他の会社が有する当該株式会社の株式を吸収する場合 事業全部の譲受けによる取得 自己株式についての特別な手続なし なし
11 合併後消滅する会社から当該株式会社の株式を承継する場合 合併による承継 自己株式についての特別な手続なし なし
12 吸収分割をする会社から当該株式会社の株式を承継する場合 吸収分割による承継 自己株式についての特別な手続なし なし
13 前各号に掲げる場合のほか、法務省令で定める場合 無償で取得する場合、反対株主の買取請求権があった場合、他の会社の組織再編等の対価として自己株式が交付される場合等 反対株主の買取請求権については、116条・117条・785条・786条・797条・798条・806条・807条 反対株主の買取請求権(組織再編の場合を除く)については、464条1項

表中の「3」「6」の部分を本稿で取り上げています。

ここでは次にそれらのうちの「相続等により当該株式を取得した株主との間での合意による有償取得(第155条第3号、第156条、第162条)」の場合と、「相続人等に対する売渡しの請求に関する定款の定めに基づく強制取得(第174条)」の場合を説明し、「定款に強制取得の方法を定めておくと会社が乗っ取られる場合があり得るのでそのケース」を紹介し(注意喚起)、更に「そのような乗っ取りを防ぐ仕組み」を紹介します。

第100回・その2に続きます

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(株)東京ファイナンシャルプランナーズ
代表取締役会長 山田 淳一郎
(公認会計士・税理士・FP)


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